Hemerocallis fulva var. kwanso


ヤブカンゾウ
買い物途中の小学校ののり面で。
すっきりした一重のカンゾウ類と比べるとごちゃごちゃして以前は好きでなかったが、買い物途中で毎年見るこの花は背丈が低くてかわいらしくて見直した。
中国原産なのだそうで実の生らないこの花を日本のいたるところに広めたのは食べるゆえもあったのだろうがそれだけでもないのかもしれない。

Trifolium pratense


アカツメクサムラサキツメクサとも。
買い物途中の空き地にて。
アカツメクサシロツメクサと同様、東京湾岸の埋立地の空き地で最初に見たものだった。
シロツメクサよりもアカツメクサの数は少なく、生えている場所も限られていたのだが、子どもの頃の私にとってこの2種の植物は、よく似た植物の形態の違いというものを自分なりに考えるきっかけになったように思う。

Tradescantia pallida 'Purpurea'


ムラサキゴテン(紫御殿)。
買い物の帰り道に民家の玄関先で。
近所中あちこちウォーキングしていたころ、隣の市の住宅地にすてきなムラサキゴテンがあった。
そのあたりは傾斜地で、道路からコンクリートのよう壁がそそりたっていて敷地へは1.5階分くらいの階段を上がらないといけないのだけれど、よう壁の水抜きの穴のいくつかにこんもりと丸く茂ったムラサキゴテンを植えてあった。灰白色の壁面にとてもよく映えていた。
西日がよくあたるからか葉の色もさえて美しかった。
我が家では蒸れるし日が当たらないしでダメにしてしまった。

Campsis grandiflora


ノウゼンカズラ
散歩コースの民家の塀越しに。
私はこの花の色がとても好きだ。奈良ではササユリの頃から咲き始めるが、押し付けがましくない桃橙色は梅雨空にも似合うし晴天にも映る。
大学から国鉄(当時)で帰るとき、和歌山線の今は無き北宇智のスイッチバックで停車すると見えたよく茂ったノウゼンカズラは、金剛山を借景にして今もまぶたに焼き付いている。

Vaccinium bracteatum


シャシャンボ。
散歩コースの池の脇で。
シャシャンボというのは「小小ん坊」と書くのらしいのに、この池の横にあるのはどれも2メートル以上あって花も盛大につけ、実もたっぷり生る。
同じ池の横にあるナツハゼほどうまくないので味見するくらいで採って食べないのだけれど、それでも鳥たちには貴重な食料のようだ。

Lobelia chinensis


ミゾカクシ。アゼムシロ、とも。
近所の休耕田で。
今住んでいる住宅地は周囲を里山と田んぼで囲まれていているので、買い物などの便は良くないが少し歩けばいろんな動植物たちに会えることが何より気に入っている。
宅地開発で失われていく人となじみの植物が多く、このミゾカクシもいつまでそこにあるか心もとないけれども。